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在宅ホスピス奮戦記 18
JUGEMテーマ:病気
 

父は天国への階段をもう一段昇ったようだ。肝性脳症が強くなった。訳の分からないことを一日中喋り続けている。時に荒々しく暴言が吐かれる。

介護は体力的にも大変だが、患者から吐かれる報われない言葉に精神的に追い討ちをかけられて、へとへとに疲れきってしまう。せん妄という病気だから、と受け流せばよいのだが、介護する側もいつも大きな心で受け止められる訳でもない。

母へは甘えがあるのだろう、暴力的な言葉を次々と浴びせていく。一日中パワハラを受けているようなものだ。やはり、介護は介護力があっても、介護できるというものではない。愛情や同情がなければ介護は出来ない。

 

肝性脳症のことは

全国肝臓病患者連合会のホームページ

「健康講座肝硬変のかたの肝性脳症について」

で詳しく書かれている。

・・・・・

はじめに

 

慢性肝炎が進行し肝硬変になると3つのこまった問題が起こります。
それは、「肝癌の発症」「食道静脈瘤の破裂による出血」「肝不全」の3つです。
 肝不全とは肝臓の働きが高度に障害された状態で、黄疸や腹水、意識障害などの症状が出ることがあります。
 今回はこの肝不全による意識障害 (肝性脳症)についてご説明したいと思います。

 

肝性脳症とは

 

肝性脳症は肝硬変が高度に進行した時に起きることがあるもので、意識障害が主な症状です。肝性脳症は比較的軽い意識障害のことから、重くなると昏睡(完全に意識を失うこと)になる場合もあります。
 一般的には、肝性脳症の重症度は昏睡度分類(下表)に従い分類します。
 特に掬戮任浪搬欧諒が「何かいつもと違う(夜寝ずに昼間寝ている、気分にむらがあるなど)」程度しかわからない場合が多いようです。
 進行した肝硬変のかたでは、肝性脳症が、出血・発熱・便秘など体に負荷が少しかかっただけでもでることがあります。

 

昏睡度分類

 

昏睡度機

精神症状 睡眠―覚醒リズムの逆転  

多幸気分、ときに抑うつ状態  

だらしなく、気にとめない態度

参考事項 retrospectiveにしか判定できない場合が多い

昏睡度

精神症状 指南力(時・場所)障害、物を取り違える(confusion

     異常行動(例:お金をまく、化粧品をゴミ箱へ捨てる)

     ときに傾眠状態(普通の呼びかけで開眼し、会話ができる)

     無礼な言動があったりするが、医師の指示に従う態度を見せる

参考事項 興奮状態がない 尿・便失禁がない

     羽ばたき振戦あり(薬学用語辞典 羽ばたき振戦 腕を伸ばしたり手を広げたりしたときに、粗くゆっくりとした不規則なふるえが起こる。筋肉の緊張が突然かつ一時的に失われるために起こるものであり、手が素早く下がった後に元の位置に戻る動きが鳥の羽ばたきのように見えることから、羽ばたき振戦とよばれる。肝機能障害が原因であることが多く、典型的なものは肝性脳症の早期に見られるが、腎不全や代謝異常による脳障害(脳症)によっても起こることがある。)

 

昏睡度掘

精神症状 しばしば興奮状態またはせん妄状態を伴い、反抗的態度をみせ

     嗜眠状態(ほとんど眠っている)

     外的刺激で開眼しうるが、医師の指示に従わない、

または従えない(簡単な命令には応じうる)

参考事項 羽ばたき振戦あり(患者の協力が得られる場合)

     指南力は高度に障害

 

昏睡度検

精神症状 昏睡(完全な意識の消失)

     痛み刺激に反応する

参考事項 刺激に対して、払いのける動作

     顔をしかめる等がみられる

 

昏睡度

精神症状 深昏睡

     痛み刺激にも全く反応しない

 

肝性脳症の原因

多数の物が肝性脳症の原因として今までに報告されています。このうち、最も良くわかってきたアンモニアやアミノ酸のバランス異常などについて御説明します。

アンモニア

アンモニアは体内では蛋白質の代謝の結果出てきます。
アンモニア濃度が血液中で上がると 肝性脳症がおきるといわれています。
肝性脳症例では血液、髄液や脳の アンモニア濃度は高くなっています。
・・・・・略・・・・・

と、以下かなり専門的な解説もあり、詳しく続く。

 父のアンモニア濃度は高い。

 脳の血流量や代謝が低下していることで、脳萎縮などもあるようです。前頭葉の萎縮は感情のコントロールも難しくなるようなので、そのことによる暴言もあるのだろう。

 看護師さんに聞くと、物を投げつけられたり、蹴ったり殴ったりの暴力を振るわれたり、噛み付かれることもあるそうです。父には今のところそのような暴力はない。

 父は、後しばらくの時で昏睡に落ちていく。話がちぐはぐでも話せるのは今だけです。

 病院に連れて行くか?という話も出たが、病院で私たちが選択する治療ならば在宅でも出来るので、入院は必要ないだろうということに簡単に決まった。

 

「神様のカルテ」 夏川草介著 小学館

に次のようなシーンが描かれていた。

 174p〜 脈をとったがほとんど触れない。モニターでは脈拍は30前後。手早くタッチパネルを操作して三十分前までのバイタルを呼び出すと、短時間ながら頻脈が記録されていた。大量下血にともなう出血性ショックだ……。私はとにかく、呆然としている看護師に「点滴全開!」と叱りつけるように告げた。

 その間に、頭の中には無数の選択肢が走り抜ける。

 昇圧剤をつかえば一時間くらいは血圧が上がるかもしれぬ。呼吸は人工呼吸器をつなげばしばらくは大丈夫だ。その間に輸血の準備をして、大量輸血を行えば、もしかしたら持ち直すかもしれない……。

 そこまで考えていながら、しかし私はそれ以上の指示を出さなかった。

 このままで、と安曇さん(患者)が言ったような気がしたのだ。

 しばしば医療の現場では患者の家族が「できることは全てやってくれ」と言うことがある。五十年前までの日本では日常の出来事であったし、その結果のいかんに関わらず、その時代はそれで良かった。拙劣な医療レベルの時代であれば、それで良かった。

 だが今は違う。死にゆく人に、可能な医療行為全てを行う、ということが何を意味するのか、人はもう少し真剣に考えねばならぬ。「全てやってくれ」と泣きながら叫ぶことが美徳だなどという考えは、いい加減捨てねばならぬ。

 助かる可能性があるなら、家族の意思など関係なく最初から医者は全力で治療する。問題となるのは、助からぬ人、つまりは寝たきりの高齢者や癌末期患者に行う医療である。

 176p 現代の驚異的な技術を用いて全ての医療を行えば、止まりかけた心臓も一時的には動くであろう、呼吸が止まっていても酸素を投与できるであろう。しかしそれでどうするのか?心臓マッサージで肋骨は全部折れ、人工呼吸の機械で無理やり酸素を送り込み、数々のチューブにつないで、回復する見込みのない人に、大量の薬剤を投与する。

 これらの行為の結果、心臓が動いている期間が数日のびることはあるかもしれない。

 だが、それが本当に“生きる”ということなのか?

孤独な病室で、機械まみれで呼吸を続けるということは悲惨である。今の超高度な医療レベルの世界では容易にそれが起こりうるのである。

 命の意味を考えもせず、ただ感情的に「全ての治療を」と叫ぶのはエゴである。そう叫ぶ心に同情の余地はある。しかしエゴなのである。患者本人の意思など存在せず、ただ家族や医療者たちの勝手なエゴだけが存在する。誰もがこのエゴを持っている。

posted by: 応援しよう東北!(雑華堂) 小嶋隆義 | 医療と介護 | 19:15 | comments(0) | - | - | - |
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