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在宅ホスピス奮戦記 17
JUGEMテーマ:病気
 

17 「働き盛りのがん」について。

がん患者、お金との闘い

 

 私のような自営業であったり、零細企業の経営者であったり、その従業員であったり、不安定な就業形態であったりする人が、がんになり収入を絶たれ、治療費が大きな負担になったらどうなるのだろう。

 しかしこの本を読むと、ごく普通のサラリーマンでも「働き盛りのがん」は負担が大きいようです。

 

「がん患者、お金との闘い」札幌テレビ放送取材班

 岩波書店 2010122日発行 

 

29p〜 「働いていたとき、たくさんの税金を払ってきました。それはいざというときのため、という思いがあったからこそです。助け舟を出してくれると思っていました。ところが現実は甘くありませんでした。がんへの保障は皆無と言っていいほどありません。社会に必要とされない人間だから何の保障もないのか、まるで使えなくなったロボットなのかと思いました」

 がんという病との闘いは、抗がん剤の副作用や精神的な苦痛など、体と心の二重苦だ。だからこそ頼りたかった行政―――。しかし、そこに立ちはだかる制度や基準は、追い打ちを掛けるかのように、明美さんの心を沈ませ、絶望の淵に突き落とした。

 

27p〜  総務省の家計調査によると、2008年、貯蓄が100万円未満の世帯は全体の10.7%、10軒に一軒の割合であり、前の年の9.3%より1.4ポイント増えている。また、貯蓄があったとしても、ゆとりがあるのは60歳以上の高齢世帯で、30代の場合は平均して住宅ローンなどの負債額が貯蓄額を上回っている。

 また、給与所得者の給与は年々減少しており、国税庁の調査によると、2008年の民間企業の平均給与(1年間)は4296000円で、前の年を76000円下回った。これは過去最大の下落で、額としても1990年に次ぐ18年ぶりの低水準だ。

 働き盛り世代ががんにかかると、厳しい現実が待っている。

 

 多くの収入があり、多くの資産を持つ人にはこの本は退屈だろう。しかし、他人事ではないよな・・・と思える人は読んでおくべき本の一冊だろう。

 

43p お金の話、治療費の工面について・・・自分と同じように苦労している人がこれほどいることに、明美さん自身も驚いたという。

 体は辛いが、お金がないから働いているという人。明美さんが一度は決断して思いとどまった、離婚をして生活保護を受ける道を実際に選んだ人。抗がん剤の治療を諦めると話す、明美さんと同じ年ごろの女性もいた。

 「子どもが育ち盛りで、家のローンもある。とてもじゃないけど続けられないと、その女性は言っていました。でもそれは、死を意味します。それでも諦める人が多いんです」

 明美さんは考え直すよう説得したが、女性の決意は変わらなかった。やがて連絡がとれなくなり、患者会に顔を出すこともなくなった。いまでも彼女のことを思い出すと辛くなるという。

 何度か明美さんの患者会を取材させてもらったが、そのたびに治療費負担の厳しさについて耳にした。聞けば聞くほど、一部の人の問題ではないことが実感させられた。

 

当然、家族全員の生活も変わる。

 

44p〜 アンケートから聞こえる悲鳴

 明美さんたちの声を聞いて、私たち取材班は、がん患者や家族がどの程度、治療費について負担を感じ、悩まされているのか、実態を聞いてみたいと考えた。そこで、がんの治療費についてアンケートを実施した。

 北海道内および全国のがん患者会やインターネットのがん患者のコミュニティを通じて協力を募り、310人のがん患者本人または家族から回答を得ることができた(男性70人、女性240人、うち患者本人222人、平均年齢44歳)。

「がん治療で負担に感じているものは何か?」という問いに対して「治療費」「医療の地域格差」「医師との意思疎通」の三択(複数回答可)で聞いたところ、「治療費」と答えたのは77%(240人)で、次に多かった「医療の地域格差」の50254人)を上回った。

 さらに、「経済的な負担を感じるか?」との問いには、「感じる」と答えたのが90.3%(280人)。これは我々の想像以上であった。

 「経済的な理由で治療を諦めたことがありますか?」という問いには、10%の31人が「諦めたことがある」と答えた。

 自由にコメントしてもらう記入欄には、切実な声が記されていた。その一部を紹介する。

 

「やはり抗がん剤が高額すぎる。家族の応援がなければ、抗がん剤治療を受けていないと思う。お金のない人間ががんになった場合は、死を選んだ方が楽と感じた」(45歳男性・大腸がん)

 

「現実問題として、借金してまで命を買ったと思えます。遂にお金が無ければ治療を断念しなければならなかったとも思います」(35歳男性・精巣がん)

 

「子ども二人、いまから中学高校と進学していく。私は病気で働けない、子どもに経済的な面以外も不自由させていると思う。治療がエンドレスだから、こんなにお金がかかるなら、早く死んだほうがいいのかもと思います」(44歳女性・乳がん)

 

「現在は抗がん剤を服用し六か月ですが、来年から子どもを幼稚園に入れるのでそろそろ諦めねばなりません。子どもが幼稚園を楽しみにしているので。医療費の上限が月一万〜二万円くらいになってくれると非常に肋かるのです。確かに生存率が格段に上がるわけではないですし……。結局は個人が数パーセント生存率を上げるために自分の意思でやっている治療だから、高いお金を払うのは当然ということでしょうか……」(37歳男性・舌がん)

 

「私は治療費の負担や仕事ができないことでの金銭面の負担が大きかったため、市役所に相談しましたが、門前払いでした。生活保護になられたらいかがですかと言われました。本当にそっけない態度で悲しい想いをしました」(35歳女性・胃がん)

 

 では、がん保険に入っていたら安心なのだろうか?

 

50p がん保険に入っていたのに……

 では、がん保険に入っていれば、治療費の負担に苦しめられることはないのだろうか。アンケートからは、そうとも言えない実態が見えてきた。

 「がん保険に入っていた」と答えた入に、「保険で治療費が十分にカバーできたかどうか?」を尋ねたところ、「十分だった」と答えた入は34.6%で、残る65.4%の入は保険のカバーが十分ではなかったと答えている。

 これは、がん保険の保障内容と、治療の現状との乖離があるためだった。アンケートでがん保険に加入していた人に対して、「抗がん剤治療に保険は適用されたか?」と尋ねたところ、半数が抗がん剤治療にがん保険が使えなかったと答えた。なぜだろうか。

 

あなたのがん保険も見直してみる必要がある。通院保障も含めて。

この本が訴えている問題は、がんの問題というよりも日本の社会保障の理念を問う問題だろう。何のための社会保障なのか?

2007年の4月、がん対策基本法が施行され、国ががん対策に乗り出した。国は、「がん対策推進基本計画」を作り、その計画に基づいて、各都道府県に対して、具体的ながん対策を委ねた。

北海道も独白のがん対策推進基本計画を作る段階にあり、患者会は64842人の署名を集め、条例作りを請願していたが、実現されなかった。

 84p〜 がん対策の条例化は、都道府県が、どれだけ真剣に取り組んでいくかという意気込みの現れであると同時に、地元のがん対策を進めるうえで、予算確保の面などからも理解を得られやすくなる。

島根県に続き、高知県、新潟県、神奈川県、長崎県、奈良県が、市では、島根県出雲市と和歌山県岩出市が、がん対策の条例を制定し、ほかにもいくつかの県で条例化の動きが活発になっている。

 

 姫路市ではこの春から、医療を守る市条例の議論を始めたいと思っています。当然、がん対策条例も盛り込まれるべきでしょう。

 この条例に「働き盛りのがん患者世帯への経済的支援」は盛り込まれるべきだろうか?

 この本を読んで、皆さんにも考えてもらいたい。

 

    医療を守る市条例の先例は宮崎県延岡市にあります。

    今だと、皆さんの意見も盛り込めます。

posted by: 応援しよう東北!(雑華堂) 小嶋隆義 | 医療と介護 | 18:39 | comments(0) | - | - | - |
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