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国際原子力商戦
 

経済書(新書を中心に)100冊を読む 3−1

激化する国際原子力商戦 その市場と競争力の分析 村上朋子を読む

エネルギー・フォーラム 2010年12月6日初版第1刷

日本をどうする?国民が学ばなければ、政治は動かない。 75

 

 3.11以降、国際原子力商戦の火は消えたかに思ったが、決してそうではなかった。世界の趨勢は原子力再燃のなかにあった。原子力商戦はどのような経緯をたどってきたのだろうか?それを知ることで今後の原子力政策を占うことができるだろう。

 安倍成長戦略は超巨大投資が必要な原子力発電の国際商戦に生き残るための舵を切った。日本のものづくりという得意分野を国際競争力に活かそうとしたものでしょう。原子力の反対派も賛成派も原子力商戦とはどのようなものなのだろうか知っておく必要があるように思えます。人類の未来に直接関わる核利用が、今後どうなるのだろうか?誰もが気になるところです。本書は大いに参考になることでしょう。六ヶ所村・・・、もんじゅ・・・、世界の動向は・・・、日本はどんな戦略をとるのだろうか・・・読んでみてはいかがでしょうか。

 

201354 10:38 (AFPBB News)

安倍首相、トルコ首相

54 AFP=時事】トルコを訪問中の安倍晋三(Shinzo Abe)首相は3日、首都アンカラ(Ankara)でレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相と会談し、同国第2の原子力発電所を日仏の企業連合が建設するための原子力協定に署名した。

 日本が原発を輸出するのは、東京電力(TEPCO)福島第1原発事故後で初めて。企業連合には、日本の三菱重工業(Mitsubishi Heavy IndustriesMHI)と伊藤忠商事(ITOCHU)、フランスのアレバ(Areva)とGDFスエズ(GDF Suez)に加え、トルコ企業1社が参加する。(c)AFP=時事/AFPBB News

・・・

著者 村上朋子(むらかみ・ともこ)

1990        東京大学工学部原子力工学科卒業

1991        東京大学大学院光学系研究科原子力工学専攻修士課程終了

2004 慶應義塾大学大学院経営管埋研究科修士課程終了、経営学修士

19922000 日本原子力発電(株)高速炉開発部

20002002 同 発電管理室 主任

20042005 同 廃止措置プロジェクト推進室 主任

20052007 ()日本エネルギー経済研究所 産業研究ユニット 主任研究員

2007〜   同 戦略・産業ユニット原子力グループ グループリーダー

・・・

まえがき より

本書において筆者が描くのは「21世紀のエネルギー・環境潮流の中で、各国がどのように原子力を位置づけ、企業はどのように事業・技術選択を行い、そして原子力の将来はどうなるか」というトレンドであるが、そこには常に他エネルギーとの関係という視点も入れており、特に原子力推進の根幹ドライバーである「エネルギー安全保障」の観点からの切り口も考慮している。そのような本書が、エネルギー・環境問題の中での原子力の位置づけを理解するきっかけとなれば幸いである。

 

本書の構成 本書は全9章から構成されている。

第1章の「21世紀のエネルギー・環境潮流」と第2章の「世界各国の原子力政策・開発動向と見通し」は少しだけ詳しく紹介したい。世界の原子力利用の地図を知らなければ、今後の原子力産業が見通せないと思うからです。

・・・

第1章「21世紀のエネルギー・環境潮流」では、地球温暖化問題意識の高まり、化石燃料高騰と資源ナショナリズムと新興国の需要急増から需給逼迫懸念が現実となった2000年代のトレンドを簡単に概観する。

 

・1990年代に規制緩和による競争が激化し小売価格が低下した結果、2000年代には米国カリフォルニア州、ニューヨーク州、欧州ではイタリア等で大停電が何度か発生し、その前後では卸電力価格が急上昇し、安定的な電力供給に大いに支障を来す事態となった。北欧ではさほど長期の大停電は起きていないものの、冬の電力需要ピーク特には必ずといっていいほど価格が上昇しており、やはり需給にあまり余裕がないことがわかる。電力価格の上昇には化石燃料価格高騰だけではなく、規制緩和も大きく影響しているが、いずれにせよ安全保障への懸念は2000年代から急激に高まっている。

 

・2000年代以降、世界主要国ではエネルギー安全保障を巡る政策が強化されている。1970年代の2度の石油危機を受け、エネルギー源の多様化と省エネルギーが進められてきたが、それに加えて「新興国の台頭、エネルギー需要急増及び資源ナショナリズム」が新たなドライバーとなったのが2000年代のそれまでと異なる特徴と言える。米国 では石油・ガス国内生産の増強、英国では天然ガス供給能力増強、ドイツ・英国・北欧等では再生可能エネルギー普及促進、中国では海外資源確保、韓国や日本ではさらなる化石燃料依存度低減と省エネルギーというように、各国においてそれぞれのエネルギー事情を反映したエネルギー安全保障政策が進められている。

 

・2035年のCO2排出量は「レファレンスケース」の415億トンから293億トンまで123億トンほど削減することが可能である。この削減分を要因・技術別に見ると、省エネ46%、燃料転換(石炭からガス、ガソリンの燃費向上等)32%、C02回収貯留技術(CCS)21%、原子力・10%となっており、主たる寄与は省エネによるものである。

 

・世界のエネルギー供給構造の変遷、それによってもたらされたエネルギー安全保障への懸念、温暖化防止を強く意識したエネルギー政策の変遷は、世界の主要国におけるエネルギー産業構造にも影響を与えた。その変化の構図は二通りに大別される。一つは、政策を直接的に浸透させる観点から国営化する等して国の関与を強めること、もう一つは市場メカニズムを活用し、市場における最適化・効率化を図ることである。前者はロシア、中国、フランス、韓国等で、後者は米国、英国、日本等で取られているものである。

 

・エネルギー・環境関連の潮流の変化自体を自国の戦略的成長産業とマッチさせ、活用しようとする動きもすでにいくつかの国で取られている。米国のオバマ大統領が就任直後に打ち出した「グリーン・ニューディール政策」は、エネルギー政策上の重要課題である省エネルギーと低炭素化とを、それらの産業における雇用促進と技術開発の進展と両立することを目指したものである。

 

第2章「世界各国の原子力政策・開発動向と見通し」で2005年ごろからの世界主要国の原子力政策を概観。

 

商業用原子力発電所を有する30カ国は、保有する設備容量及び発雷電力量に占める原子力発電の比率(原子力シェア)の2軸により、図2―1のように以下の4分類に大別できる。

1)大設備容量・高シェア:「原子力大国」

早期から原子力開発を進め、基幹電源として運用技術を確立している国。

(例)フランス

2)大設備容量・低シェア:「エネルギー大国」

早期から原子力開発を進め、一定以上(10GW〜)の設備は確保しているが、エネルギー消費規模が大きいためそれ以上に電力需要が多く、他の燃料による発雷電力量も多いことから原子力シェアは30%に満たない国。

(例)米国、日本、ドイツ、ロシア

3)小設備容量・高シェア「原子力高度依存国」

さほど経済規模は大きくないが資源エネルギーの選択肢が限られており、原子力開発を世界に率先して進めてきた結果、設備容量は10GW未満にもかかわらず原子カシェアが30%を超える国。

(例)スイス、フィンランド、ベルギー等の欧州諸国、ハンガリー、スロバキア、ブルガリア等の東欧諸国

4)小設備容量・小シェア「原子力新興国」

設備容量10GW未満で原子力シェアも30%未満であり、これから原子力開発を本格化する可能性のある国。

(例)中国、インド、台湾、ブラジル、メキシコ、パキスタン等

 

・原子力発電の新設を一貫して積極的に推進している各国

  ――フランス、ロシア、日本、韓国、フィンランド

図2−1の第1象限「原子力大国」に含まれる3カ国、及び第2象限「エネルギー大国」のうちドイツ以外の国はいずれも、商業用原子力発電所を導入以来一貫して、原子力発電を国の基幹電源と位置づけ、エネルギー政策の上でも強く推進してきた国である。

 

・2000年代に積極的に推進に転じた国

  ――米国、英国、イタリア

図2−1の第2象限「エネルギー大国」カテゴリに属する国は2タイプに分類できる。世界の先端を切って原子力を導入し、現在に至るまで積極推進方針を維持、世界有数の原子力設備容量を有しながらも、それ以上に経済規模が大きいため相対的な原子力比率が低い国と、1960〜70年代前半頃までは世界の先端を切って原子力を導入し、まとまった設備容量を蓄積したが、その後の電力市場停滞や天然ガス火力発電の普及により積極的開発方針を止めたため、相対的なシェアが低下した国である。前者の代表はロシア、日本であり、後者の代表は米国、英国、カナダであろう。

 

・脱原子力政策を見直す動きのある国――ドイツ、スウェーデン、スペイン、ベルギー

これらの国々はいずれも比較的早期に原子力の商業利用を達成し、技術水準も成熟段階にある点、にもかかわらず原子力の新規開発が停滞してきた点において共通している。特にドイツではグンドレミンゲン、リンゲンKWL、ラインスベルクなど1960年代からすでに数基の商業用炉が営業運転を開始しており、また国内にはUrencoのウラン濃縮施設も存在するなど、世界でも有数の原子力発電所の運転及び核燃料サイクル技術水準にありながら、1990年代後半から脱原子力を巡り激しい政策論争が続けられてきた。その背景には、早期に十分高い原子力シェアを確立した、あるいはコスト競争力のある他電源が十分に確保されたことにより、あえてそれ以上の開発を行う必然性が無かったことが挙げられる。

 

急激に存在感を増す新興国――中国、インド、中東、東アジア

・原子力本格導入の歴史がまだ浅く今後の発展が期待される国

中国、インド、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン等

・周辺諸国との政治的関係等から早期に原子力を導入したものの、その後のエネルギー状況から原子力が基幹電源となるには至っていない国

台湾、パキスタン、オランダ、ルーマニア等

・中国・インド両国の今後の原子力発電所新設計画は非常に意欲的である。中国のメディア新華社通信が2010年3月23目、国家エネルギー局のコメントとして伝えたところによると、国家エネルギー局では2020年に原子力発電設備容量を70GWから80GWとし、2030年には160GWとする目標を掲げているとされる。1基125万kWとしても、平均6基/年のペースで建設する計算となる。

 

その他の新興国(中東・東南アジア)

2030年に向けた世界の原子力発電市場を展望するにあたり、商業用原子炉を有する国が現在の30カ国から何ヵ国に拡大するのか、それらの新興国でどのような原子炉が必要とされていくのかも大きなポイントである。原子力発電といえば大容量電源であり、―基の容量も最新型では最大170万kW程度となっているが、今後は大容量送電線のない地域・需要の少ない地域にも適用可能な中型・小型炉という選択肢もある。更に、固定電源としてだけでなく、浮遊式の移動原子炉、水の乏しい地域での淡水化、寒冷地での熱供給、燃料用としての水素製造など、多様化した用途での拡大も期待されている。

 

中東、東南アジア、北アフリカ、オセアニア、中央アジア等、原子力発電導入を検討中の国における多種多様なニーズの的確な把握、及びそのニーズに合致した経済性のある革新型炉の開発は、すでに各プラントメーカーで進められている。南アフリカの電力会社ESCOMとWestinghouse等が開発してきたPBMR、東芝の4S、三菱重工業とArevaのJVであるATMEAで開発中のATMEA−1などがその例である。新興国の中でも電力の大消費地では依然としてすでに実績のある大型炉の必要性が高い一方、原子力の持つ技術的特性はより多様なニーズにも対応し得るものであることを指摘しておきたい。

2へ続く

posted by: 応援しよう東北!(雑華堂) 小嶋隆義 | 日本の政治を考える | 09:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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