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電力ビジネスの潮流
 

経済書(新書を中心に)100冊を読む 2−1

電力ビジネスの新潮流 桑原鉄也著 を読む 1

エネルギー・フォーラム 2008年7月8日初版第1刷

日本をどうする?国民が学ばなければ、政治は動かない。 73

 

FNN フジニュースネットワーク www.fnn-news.com

5月2日 06:19 にこのような記事がありました

 

安倍首相、UAE・アブダビ皇太子と会談 原子力協定の締結を確認

ロシア・中東を歴訪中の安倍首相は、3つ目の訪問国となるUAE(アラブ首長国連邦)で、ムハンマド・アブダビ皇太子と会談し、原発など原子力に関連する輸出の前提となる協定を締結することを確認した。
福島第1原発の事故から2年余り、安倍首相は、停滞していた原発など原子力技術の輸出を再開する方向に、大きくかじを切った。
会談で安倍首相は、ムハンマド皇太子に対し、「日本は、UAEのエネルギー政策に貢献可能だ」と強調し、原発や原子力関連技術などの輸出の前提となる原子力協定を、3日、正式に締結することを確認した。
また、安倍首相は、原油などの安定的供給を要請したほか、2020年のオリンピックの東京招致に協力を求めた。
さらに両者は、日本からUAEに、食品・医療・インフラなどを輸出するほか、安全保障対話を新たに始めることで合意するなど、経済外交を進めるうえで、中東の安全保障を重視する姿勢を鮮明にしている。

・・・

 日本は再び原子力推進に大きく動き始めた。これから電力事業はどう有るべきなのか? 3.11までの電力ビジネスを概観することで、何かが分かるかもしれない。その意味で本書は貴重な存在となっている。電力ビジネスの推移がとても分かりやすい。今の私達の暮らしを思うと電力の存在のいかに大きいことだろうか。冷静な議論が求められる。電力の現場にいる人の論に耳を傾けてみよう。

・・・

〈著者略歴〉

桑原鉄也(Tetsuya Kuwahara)

学習院大学特別客員教授(関西電力東京支社付出向中)

1970年兵庫県生まれ。1993年京都大学経済学部卒業、関西電力入社。

購買室、企画室、秘書室等で勤務。

2000年京都大学大学院経済学研究科修士課程修了(経済学修士)

 

〈第5章分担執筆者略歴〉

西村陽(Kiyoshi Ni8himura

大阪大学大学院工学研究科客員教授(ビジネスエンジニアリング専攻)、

関西電力企画室・秘書室マネジャー。

1961年富山県生まれ。

1984年一橋大学経済学部卒業、関西電力で調査、戦略、環境等を担当

19992001年学習院大学特別客員教授。

主著に『電力改革の構図と戦略』『電力自由化完全ガイド』『検証エンロン破綻』『電力のマーケティングとブランド戦略』『エナジー・エコノミクス』『にっぽん電化史』など多数。

・・・

本書概略を「はじめに」の叙述にそって本章の論述も少し加えてみたい。

 

日本の電力会社は「世界トップクラスのクリーンな電力を安定的に」供給してきた。

「年平均停電時間」「キロワット時あたりCO2の排出原単位」

という指標で世界トップクラスのパフォーマンスを発揮。

 

2007年4月から、現行の電気事業制度を検証し、今後の自由化制度設計を検討するための電気事業分科会が再開された。2008年3月に出されたその答申。

・・・「安定供給」、「環境適合」、「競争・効率性」という三つの政策的課題は、いずれかを犠牲にして他を追求するものではないという観点から互いに排他的なものではなく、市場メカニズムと規制等を適切に組み合わせて、三つの課題の同時達成を図っていくことが必要。

 

電気は単なる「コモディティ」(市場取引される一般的な商品)ではない。

 

第1章、「電力ビジネスの最新トピック」と題し、第2章以下で示す各章のテーマについて近年の動きを端的に示すようなニュースを個別に取り上げ、各章のイントロダクションとしている。

「電気事業制度」(第2章)に関しては、前回の制度改正で設置された卸電力取引所(J

EPX)の取引状況

「地球環境問題」(第3章)に関しては、インドネシア・バリで開催されたCOP13で策定されたバリ・ロードマップ

「資源エネルギー問題」(第4章)に関しては2008年1月に1バレル=100ドルを突破した原油価格

「電力経営」(第5章)に関しては、東京電力・中部電力の通信事業売却

「世界の電カビジネス」(第6章)については、2007年6月にEU委員会が発表したEU電力指令案を取り上げる。さらに各章で言及されている「原子力発電」に関し、新潟中越沖地震で停止した東京電力の柏崎刈羽発電所について記述している。

 

・電力自由化の目的は、「取引所取引量の増加を目指す」ことではなく、「実効的な競争環境を創り出すことで、電力の利用者である国民に利益をもたらす」ことである。2008年3月の電気事業分科会答申で大きなテーマとして示されたように、「競争環境の整備」を通じた取引所取引の増加によって、電力会社とPPSがより実効的な競争を行っていくことが期待されるところである。

 

・京都議定書の削減目標達成に向けた様々な手法が検討されているが、そのような議論の中では時として、理念先行であったり、世論からの受けがよい政策が強く主張されたりすることがある。そういったポピュリズムに陥らず、客観的な「計測・報告・検証」によって温暖化緩和策を評価する枠組みを作っていくことは非常に重要であり、実効性重視の面からセクター別アプローチを主張するわが国産業界にとっても、このことは大きな意味を持っている。

 

・原油価格の高騰、世界的なエネルギー資源の需給逼迫によって、石炭や天然ウランの価格も急騰している。今後もこれらのエネルギー資源価格は高止まりすると考えられるため、石炭火力発電、原子力発電でもコストは上昇する可能性が高い。

 

・原子力発電所の安全は常に国民の厳しい目に晒されており、対応上の少しの齟齬が大きな影響を及ぼすことになる。

 

・長い間「保守的で横並び意識が強い」と見られてきた電力会社の事業方針が、自由化を契機にかなり各社ごとの特徴を持つようになってきた。激しく変化する環境にいかに対応するか、新規参入者も含めた電力ビジネスの経営がさらに複雑化、困難化していくことは想像に難くない。

 

・電力のような設備産業では一般的に規模の経済性が働きやすい。しかし電力市場の独占(寡占)の弊害もある。

 

第2章は、「電力自由化の変遷と現状」と題し、自由化以降の電気事業制度の変遷について解説する。「完全ガイド」にも詳述されている現行自由化制度を概説した上で、現行制度の問題点等を踏まえて行われた2007年からの電気事業分科会での議論、および分科会答申の内容を中心に取り扱う。

 

規制下の電気事業

・・・米国では共和党レーガン政権のレーガノミクス、英国では保守党サッチャー政権のサッチャリズムによる大幅な自由化・規制緩和政策が打ち出された。電気事業も規制緩和の対象となり、1990年代には、実際に米・英・北欧などで自由化が進展し始めた。

 同じく1990年代、バブル経済が崩壊し閉塞感が強まる日本経済においては、高コスト構造が問題視され、その是正が大きな諜題となっていた。海外よりも料金が高く、日本の産業競争力を弱めていると見られていた日本の電気事業において、自由化の機運が必然的に高まってきたのである。

 

1995年第一次制度改革

 電気事業にとって最も大きな変化であり、その後の自由化の方向性に最も影響を与えたのは「卸供給事業者制度」。電力会社および卸電気事業者(電源開発等)以外の発電事業費を入札によって決めることにより、独立系発電事業者(IPP)の新規参入促進が図られた。

 

2000年3月第2次制度改革で小売の自由化が実施。

 

・「公益性」の論点・・・長期安定供給や供給信頼度の維持・向上、原子力発電の推進を含む長期的なエネルギーセキュリティの確保、優れた環境特性の実現、離島なども含めたどの地域でもほぼ同じ価格で電気が買えるようにするユニバーサルサービス、さらには家庭等小規模顧客の保護といった、電力会社がこれまで単独で担ってきた要素を市場メカニズムの下でいかに扱うかという問題。

 

2003年2月第3次制度改革

 

・送電部門の中立性を担保するために、欧州ではEU委員会が送電部門を別会社化するよう指令を出し、米国ではいくつかの地域で系統運用を独立した別組織とするISO (Independent System operator=独立系統運用機関)を設立させた。それに対してわが国の「中立機関」は、送(配)電機能と系統運用機能を既存電力会社に残して、それらに関するルール策定や運用の監視のみを競争者や中立者(学識者)も交えて別組織化したものである。欧米の自由化の現状を踏まえて、電気の財としての特質やわが国電気事業の特徴(他国とネットワーク接続がなされていないこと等)から「発電設備と送電設備の一体的な整備・運用」が必要とされたことを受け、このような「日本的自由化」施策がなされたのである。

 

第4次制度改革に向けて―2008年3月電気事業分科会答申―

日本型電力自由化の評価と展望

 

・いち早く全面自由化が進んだ米国の一部の州や、送電部門の分離を強制し業界再編が進んだ欧州に比べ、わが国の電力自由化は「大きな動きはなく進展が遅い」と考えられがちである。しかし、1995年に電力自由化が始まって以来、わが国の電気料金は断続的に下がっている。例えば、東京電力の家庭用料金は標準家庭で月7010円→6269円となっているし、小売自由化後の特別高圧業務用需要家の平均単価は、17・03円/キロワット時(2000年4月〜6月)→12・28円/キロワット時(2007年10月〜12月)と大幅に下落しているのである。自由化先進地域の欧州で、自由化後電気料金が上昇傾向にあるのとは対照的である。また、北米のいくつかの箇所で起こったような「大停電」も発生しておらず、供給信頼度は非常に高く保たれたままである。

第一次制度改革当初の最大目的が「(わが国全体の)高コスト構造是正」であることに鑑みると、その目的を「顧客の求める品質を損なわずに実現した」こととなり、このことからわが国は「電力の規制改革に成功した稀有な国」と考えることもできよう。

 

「新たな日本型電力自由化制度」の設計が必要。         2に続く

posted by: 応援しよう東北!(雑華堂) 小嶋隆義 | 日本の政治を考える | 08:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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