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原発と復興を考える 21 漁業国有化
JUGEMテーマ:大地震

21 原子力問題と復興への提言

 被災による貧困と子どもの問題「宮城県漁業 国有化」

 

 被災地復興の漁業の再建に「国有化案」が出ていることは興味深い。

 日本の漁業は多くの課題を抱えているので、

復興を機会に規制緩和を進める特区として、

日本の漁業の未来を問うモデル事業としても、

立ち上げる準備のための一時的な国有化は有効かも知れない。

 日本の漁業の問題は

 食生活の変遷、漁業者の職、資源の過剰利用、法の規制による失敗、港湾事業計画の無策、国際競争力、等、複雑に絡み合っているのだが、酷く縺れた釣糸のように切って捨てるわけにはいかない。

 

MNS産経ニュース 2011.4.26 21:10

漁船の9割使用不能「国有化案」も

 東日本大震災の被害が大きかった岩手、宮城、福島の3県で、約2万9千隻あった漁船の約9割が津波で流失したり、陸に打ち上げられるなどして使用不能になったことが26日、各県のまとめで分かった。被災地復興には漁業の再建が不可欠で、漁協が船や資材を購入して組織的に漁や養殖をする案が浮上しているほか、宮城県は漁業「国有化」も視野に入れ対応を模索している。

 調査で被害が確認されたのは計約1万8600隻で、被害金額は約1300億円。ただ、岩手県などでは調査が済んでおらず、今後の見通しを含めると使用不能の漁船は2万5700隻以上とみられる。

 宮城県では登録している約1万3700隻中、無事が確認できたのが千隻余り。残りの約1万2千隻が被害を受けたと集計した。

 岩手県では登録している約1万4300隻のうち、これまで5726隻の被害を確認した。しかし、同県は実際には全体の9割が使用不能とみている。

 

 私は十数年前に魚の養殖場を見て回ったことがある。とある・・海の養魚場の片隅にダイオキシンと書かれたポリタンクが無造作に並べられていた。何に使うのかと聞けば、海に張り巡らした網に付く藻を取るためだ、と言っていた。つまり「枯葉剤」です。有害であることは承知で、しかも漁協の指導だと言っていた。

 奇形の魚は出ませんか?と聞くと。たくさん出ますと答えた。その魚はどうするのですか?と聞くと、切り身にして都会のスーパーで売られている、とのことだった。皆さんもあがられるのですかと聞けば、気持ち悪いので食べませんとのことでした。私のとても驚いた表情を見て、説明をしてくださった方は、更にこう言った。どこでも皆がしていることですよ。私はこの時に、日本の漁業の終わりを感じた。崩れるときは哲学から崩れる。

 日本の漁業を考えるときに、領土問題のことも頭に浮かぶ。天然資源とは石油やガスだけではない。魚場という資源もある。日本の国の漁業資源への淡白な対応にはいつも疑問を感じます。日本の国は「漁業」は既に終わっていると考えているのではないだろうか。

 

「これから食えなくなる魚」小松正之著

幻冬舎新書 2007年5月30日発行

182p

日本の水産予算の三分の二は公共事業

 アメリカの3000億円、EUの5500億円という数字自体は、日本の水産予算(2600億〜2700億円)と比べて、それほど大きいわけではない。ただし日本が欧米と違うのは、予算の三分の二が漁港整備を中心とした公共事業に使われてしまうところである。漁船とかシステム改善に回される予算は、たった50億円しかない(図16)。

 それに対して、アメリカやEUは漁船建造にも多額の補助金を投入している。漁船の近代化や設備の改善については、WTO(世界貿易機関)でどんな議論があろうと彼らは金を出すのである。

 

 漁港の災害被害に対して、漁港整備を中心とした公共事業だけで終わってしまう可能性と不安が、「宮城県は漁業「国有化」も視野に入れ対応を模索している」ということになっているのだろう。数万隻の船の被害はどうする?普段から日本が、アメリカやEUのように漁船建造にも多額の補助金を投入していたならば、このような「国有化」の議論もなかったのかも知れない。

 もうひとつ「国有化」の議論が出ているのは、復興に投資してもそれに見合う漁業収益を得ることが難しい、ということもある。原油高の問題も出てきた。

 日本の漁業は既に倒産寸前なのです。

 

同書39p〜

30年以上前から始まっていた凋落

 わが国が「200カイリ漁業専管水域」を設定したのは、1977年のことである。それ以前から、中南米諸国を中心に排他的経済水域を200カイリに設定する流れが強まっており、日本はそれに反発していた。だが、1977年にアメリカ・ソ連の両国が200カイリ漁業水域を設定したことで、世界の趨勢には逆らえなくなってしまったのである。日本の遠洋漁業が世界各国から閉め出されるようになったのも、それによる。

 だが、それでも80年代の中頃までは生産量も生産額も伸びていた(図3)。遠洋漁業に代わる柱となったのは、日本の200カイリ内で行われる沖合漁業である。これが好調だった時期は、マイワシだけで450万トン、マサバだけで180万トンもの水揚げがあった。その二種だけで、2005五年の総生産量(572万トン)よりも多かったわけだ。

 だが、やがてイワシやサバが不漁になると、遠洋漁業に続いて沖合漁業も壊滅的な状態となり、さらには沿岸漁業も漸減。ピーク時の1982年には全体で3兆円近くあった漁業生産額は坂道を転げ落ちるように滅少し、2005年には1兆6000億円と半減して

しまった。「これは民間企業なら倒産状態です」―農林水産省の水産政策審議会で、民間の委員がはっきりとそう言ったことがあるが、それも当然だろう。本来なら、ここまで落ちる前に何か手を打っておくべきだったのだ。

 全体の数字を見ると、日本の漁業が奈落の底へ向かっていったのは平成に入ってからということになる。だが、実はそうではない。問題はもっと前から存在した。

 図4を見てほしい。80年代のピークは、決して日本漁業の「実力」を反映したものではなく、マイワシの一時的な豊漁によるものだったことがわかるだろう。「マイワシバブル」の分を差し引けば、実際には1974年あたりから日本の漁業の凋落は始まっていたのだ。つまり、世界で200カイリ問題が浮上し、日本の遠洋漁業に暗雲が立ち込めた時点で、将来を見越した対策を講じるべきだったのである。

 ところが「マイワシバブル」による生産量の増大に誤魔化されてしまい、日本は有効な手を打てなかった。これが、対応の遅れを招いた一つの要因だと私は見ている。

 

 被災による漁業復興は

30年以上前から始まっていた凋落に加え

汚染水の海洋投棄の問題も新たに加わり、更に困難なものとなった。

 

福島第1原発事故 FNN 427()1320分配信

全漁連など首相官邸訪れ、菅首相に汚染水海洋投棄について強く抗議

福島第1原子力発電所の事故をめぐり、全国漁業協同組合連合会などが首相官邸を訪れ、菅首相に対し、汚染水の海洋投棄は許し難い行為と強く抗議し、菅首相は「おわびする」と陳謝した。
27
日午前10時半すぎ、全漁連・服部郁弘会長は、「われわれに何の相談もなく、連絡もなく、汚染水を直接、海に大量放出しました。われわれ、漁業者をないがしろにし、海洋汚染により、漁業を崩壊させかねない許しがたい行為」と語った。・・・

 

 そして、国は水産資源は輸入すればよいと考えているようだ。

 また、漁業の3K問題で後継者難がある。

同書14p〜

深刻なのは、日本人が外国産の輸人魚ばかり食べているうちに、国内の漁業がすっかり衰えてしまったことである。たとえばエビは、一年間に供給されている30万トンのうち、国産は2万8000トン程度にすぎない。九割以上が外国産なのだ。

 実際、1949年に109万人いた日本の漁業者は、現在わずか22万人にまで減ってしまった。しかも、その半数は六〇歳以上の高齢者だ。この数字を間いただけでも、漁業が存続の危機を迎えていることがわかるのではないだろうか。

・・・略・・・

 また、流通業者も国内の漁業を守るような売り方をしてこなかった。昔は魚屋の店先で「魚のプロ」たち旬の食材を客に紹介し、調理方法などを教えていたものだが、今はそんな光景もすっかり目にしなくなった。大量に輸入したものを効率よく大量に売りさばくことばかり考えて、伝統的な食文化を大切にするような細かい対応を怠ってきたのである。このまま事態が悪化すれば、国内の漁業生産量はかぎりなくゼロに近づいていくだろう。これは決して荒唐無稽な話ではない。地方の漁港を見れば、あと20年もしないうちに潰

滅しそうなところはいくつもある。

 

 被災地の漁業復興は、日本の漁業復興の問題でもあるようです。

 
posted by: 応援しよう東北!(雑華堂) 小嶋隆義 | 大災害 | 09:01 | comments(0) | - | - | - |
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