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原発と復興を考える 20 社会的断層
JUGEMテーマ:大地震
 

20 原子力問題と復興への提言

 被災による貧困と子どもの問題「非正規雇用という社会的断層」

 ※社会保障の逆機能を見直さない限り、被災地の「職」の復興は困難を極める。

 

前回では、企業が消費税による「仕入れ税額控除の仕組みに合わせた人事・労務のあり方」を追求することで、企業に大きな利益が出ることが分かった。日本の特殊な消費税の現状がある限り、派遣労働者等の非正規雇用は減らない。詳しい内容は「消費増税で日本崩壊」斉藤貴男著を読んでください。

この書を読んで思ったことは、日本型消費税が10%になると正社員は一握りのエリート層になり、日本の労働者の大多数が不安定な非正規雇用となりそうだ、ということです。

消費税法、派遣法の見直しが必要と思われます。

 

 私は経済の発展と雇用の安定は対のもので、最も大切なことは両者の調和だと考えています。調和が乱れているのなら、両者はいずれ儚きものとなるでしょう。

 日本の社会的断層は「職」の問題でありそうです。

 その深い断層のひとつが非正規雇用であることは間違いがなさそうだ。

 ・非正規雇用者の比率が08年の段階で、

 ・雇用者の約3割にまで増加していたことに加えて、

 ・男性の非正規雇用者比率が上昇していた。

 ・それは90年代後半から急上昇している。

 ・雇用の保証が少ない非正規雇用者の困難は紛れもない活断層です。

 

「社会保障」宮本太郎

 岩波新書 2009年11月20日発行

2p〜

 社会的断層の拡がり

 日本社会に幾筋かの亀裂が走り、互いに縒りあわさりながら裂け目を拡げ、社会的な断層が形成されている。

 どのような亀裂が走り、いかに重なり合っているのか。主要な亀裂の一つは、相対的に安定した地位を確保している正規労働者層と、パート、アルバイト、派遣など不安定な地位にある非正規労働者層の間に走る。この亀裂はまずは所得の格差というかたちで現れている。正規労働者では、70%近くが年収300万円以上、50%近くが400万円以上であるのに対して、パート労働者の89.9%、派遣労働者の50.3%が、年収200万円未満である(総務省「平成19年労働力調査年報」)。

 ただし、正規労働者層のなかでも年収300万円未満が31.7%に及んでいることから窺えるように、正規か非正規かということだけが決定的であるわけではない。どのような企業に勤めるかも大きな亀裂の要因の一つである。もともと日本の経済は、大企業と中小零細企業の間で賃金格差が大きいことから二重構造などとも呼ばれていたが、グローバル化の進展がさらに明暗を分けた。

 

 日本の相対的貧困率は高く、働いている世代でも大きな貧困率が見られる。働くことで状況の改善が見られないケースがあることが、事態を一層深刻化させている。

 

前回に紹介した

「競争と公平感」大竹文雄著

 中公新書 2010年3月25日初版

 51p〜

男の非正規

「男の非正規」は、近年の労働市場の変化の象徴でもある。

 第一に、かつてなら非正規雇用者の雇用調整は、それほど深刻な貧困問題を引き起こさなかったが、世帯主の男性や単身男性が非正規雇用者ということが増えてきたため、非正規雇用の雇用調整が貧困問題に直結するようになってきたのだ。

 ・・・略・・・

 第二に、「男の非正規」が増えた背景に、技術革新があることだ。実は、25歳から54歳の年齢層の男性の就業率は2000年以前は、95パーセント前後であったが、2000年代に人って数パーセント低下している。特に若年男性の就業率の低下が大きい。

 52p

・・・技術革新やグローバル化の進展は、製品・サービス需要の不確実性を大きくした。需要の不確実性に対応するためには、二つの方法がある。第一は、正社員の雇用や賃金の不安定性を増すことで対応することである。第二は、正社員の雇用の安定性は維持したまま、非正規社員という雇用の保証が小さい労働者の雇用比率を増すことである。アメリカは、主に第一の方法で需要の不確実性の増大に対応し、日本は第二の方法で対応した。つまり、長時間労働で雇用が安定している正社員と低賃金で雇用が不安定な非正規社員という二極化である。それが、90年代末から2000年代にかけての非正規雇用者比率の高まりの理由である。

 

 世帯主の男性や単身男性が非正規雇用者ということが増えてきた。

 特に若年男性の就業率の低下が大きい。

 家計の主計を担う存在が、雇用の保証が小さい労働者となったので、

 貧困問題に直結するようになってきた。

 

 社会的断層は非正規、正規にかかわらず、世帯主の直下型になっているようです。

 しかし、その社会保障は逆機能となっている。

 

 この社会保障のあり方も見直さない限り、被災地の「職」の復興は困難を極める。

 

「社会保障」宮本太郎

7p〜

 厚生労働省の調査によれば、パート、アルバイト、嘱託などの名称の如何にかかわらず、週の所定労働時間が正社員と同じかそれより長い労働者のうち、就労の理由として「家計の主たる稼ぎ手として生活を維持するため」と答えた人の割合は51.6%に及ぶ(厚生労働省「平成18年パートタイム労働者総合実態調査結果の概況」)。男性の非正規労働者のうち、初めて就いた仕事が非正規であった男性(学生時代のアルバイトを除く)は、1982年10月からの五年間では7%であったのに、2002年10月からの五年間では31%に達している(総務省「平成19年就業構造基本調査」)。

 非正規の人々は、家計の主たる担い手に移行しつつあるにもかかわらず、年収が低いばかりか、社会保障によってカヴァーされていない。非正規労働者の雇用保険加入にはさまざまな制約があり、2008年の国会審議で舛添厚生労働大臣は、未加入の非正規労働者を1006万人、未加入率を58%と推計している。

 さらに非正規労働者は、労働時間が短かったり、就労が断続的であったりするがゆえに、厚生年金や健康保険に加入できないことが多い。かりに加入できても、低賃金であるために保険料を支払うことができない場合がある。さらに、こうした人々がより安定した仕事を目指そうとしても、職業訓練をはじめとした積極的労働市場政策への公的支出はたいへん低い。もはや働けることは生活の安定を意昧しないにもかかわらず、生活保護は稼働能力ある人々をはねつける。その結果、ワーキング・プア世帯の所得が生活保護受給世帯の所得を下回り、今度は生活保護の給付水準に引き下げ圧力が働くという悪循環が起きている。

 

本書の指摘は単なる貧困の問題ではなく、多分・・・国の形なのではないだろうか。

多くの非正規労働者が、社会保険から排除されている。

多くの非正規労働者が、いっさいの公的年金に加入していない。

大多数の非正規労働者が、雇用保険に加入していない。

上記の「制度的排除」から「実質的排除」される場合も多い。

例えば、国民健康保険では・・・、

9p

 国民健康保険は加入者が5000万人を突破する一方で、加入者の構成の変化は顕著である。1987年の段階では農林水産業と自営業が40.1%であったのに、これが2007年には18.2%に減少した。一方で無職者の割合は、27.3%から55.4%に増大している。国民健康保険に新たに加入した人々の異動経緯を見ると、企業の組合健保など、被用者保険からの異動が増大している(厚生労働省「平成一九年度国民健康保険実態調査」)。

 市町村が保険者となっている国民健康保険の場合、低所得の加入者が多いほど保険料が高くなる傾向がある。たとえば大阪の寝屋川市の場合、国保の加入者の8割以上が年収200万円以下とされるが、世帯所得200万円の四人家族の保険料は、全国トップの年間50万3900円である(毎日新聞2008年12月19日大阪版)。

 こうした背景のもと、滞納によって短期被保険者証を交付された被保険者は、2008年では前年度からさらに9万世帯ほど増えて124万世帯に達した。

 

 世帯所得200万円の四人家族の保険料が50万円超、これは払えないだろう。

 そして、本書では公共サービスの実質的排除傾向も指摘している。

posted by: 応援しよう東北!(雑華堂) 小嶋隆義 | 大災害 | 07:39 | comments(0) | - | - | - |
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