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原発と復興を考える 12 最低生活費は補償されるのか?
JUGEMテーマ:大地震
 

12 原子力問題と復興への提言

 被災による貧困と子どもの問題 「最低生活費」は保証されるか?

 

「福祉行政は、他の行政分野と同じくダイナミックであること、そして社会一般の趨勢に敏感であることが求められているのである。」とギデンズが述べていることに異存はない。唯、ギデンズは日本の事情を正しく把握していないだけだ、と思っています。

 湯浅は「反貧困」で「人間が人間らしく再生産」されていくことが大切だと言っている。

「人間を再生産できない社会に「持続可能性」はない。私たちは、誰に対しても人間らしい労働と生活を保障できる、「強い社会」を目指すべきである。」

 私には、強い社会とは「ポジティブ・ウェルフェア社会」だと思える。湯浅と私は、多分、同じ認識を持っている。依存心が強いのも、ネガティブなのも、政治や行政や企業側であることです。今や、社会現象ともなっているように見えるドラッカーの「マネジメント」が読まれているのは、エリート労働者や公務員が、自分たちは依存性が高くネガティブな存在である、ことに気がつき始めているからであるのではないかと私は感じている。

 日本の銀行や航空会社や電力会社や建設会社が、特に依存心が強くネガティブであることを、多くの人が知っている。今回の原発事故も、政治や行政や企業側が、依存心が強くネガティブな存在であることの結果であることを思わざるを得ない。

 もともとそういうエリートを生んだ日本の教育の現状も依存心が強くネガティブな存在である、と言わざるを得ない。

 「ポジティブ・ウェルフェア社会」への改革は、政治や行政や企業側に先ず求められる。貧困は、政治や行政や企業側の依存心とネガティブが問題を拗れさせているという現実を直視しなければならない。

 この問題を明らかにしない限り、被災地の復興にも影を落とすことになる。

 

 毎日JP 2011415日 2113

福島第1原発:「金より仕事がほしい」東電一時金仮払い

 東京電力福島第1原子力発電所の事故で避難や屋内退避を余儀なくされた人を対象に、当面の生活費として1世帯当たり100万円(単身者は75万円)の一時金仮払いが決まったが、本格賠償への道は遠く、住民らの不安は消えない。福島県の佐藤雄平知事は15日、県災害対策本部会議で「一時金は入り口に過ぎない」と強調した。

 「東電は一時金で補償を終わらせようとしているのではないか」。同県伊達市の避難所に身を寄せる南相馬市の会社員、佐藤光俊さん(51)は疑う。原発から約25キロ離れた自宅が津波で全壊、妻も仕事を失った。両親、妻、2人の子供を養っていかなければならないが、勤務先は避難指示が出た原発20キロ圏内。「金より安定した仕事がほしい」と訴える。

 年金生活者の夫と暮らす同市のパート職員、高野ユリ子さん(59)も勤務先のトマト栽培・販売会社が被災して転職先を探しており、「仕事をくれた方がありがたい」。

 20キロ圏外で計画的避難区域に指定される見通しの飯舘村の農業、菅野今朝男さん(62)は「圧倒的に足りない」。ワサビの出荷が制限され、約300万円の損失が見込まれる。「金額の話じゃねえ。農家の命である空気、水、土、今まで通りの生活を元に戻してもらいたい」と語気を強めた。

 埼玉県加須(かぞ)市に両親と避難している福島県双葉町の建築業、栗田浩文さん(46)は「助かる」としつつ「対応が遅すぎる」。突然の避難指示で手持ちの現金はほとんどなかった。「とにかく最初に5万円でもいいから欲しかった」

 同市に夫や3人の子供と避難している同町の自営業、笠原美貴子さん(39)はこれまでホテル滞在費を含め20万円以上を出費。日々の風呂代や子らの服代などがかさむ一方、事業再開も見通せず「全然足りない」と嘆いた。【前谷宏、松谷譲二、町田結子】

 

この記事から読み取れる問題点

     東電は一時金で補償を終わらせようとしているのではないか

     安定した仕事への支援策

     環境と暮らしの再生

     最低限の補償すら行われないのではないか

 

補償の問題については、あまりに巨額の補償になるので、十分に行われるとは考えにくい。補償が十分でないとすれば、国は復興のプログラムで、被災で怪我や病気になって労働できなくなった人や復興から零れ落ちた人に「生活保護」を用意しなければならないが、十分に用意ができるだろうか?国は元々、「生活保護」に対してどういう考えを持っていたのだろうか?

貧困に直接給付は必要がない、といわれていた方々は、被災による貧困への補償を、どの程度の内容が妥当だと考える基準になるのかも、現状の年金問題と生活保護の問題で、おおよそは知ることができるだろう。

年金問題は以前の「在宅ホスピス奮戦記」で述べているので重複は避けたい。

 

「反貧困」湯浅誠

岩波新書 2008年4月22日

99p

・・・日本では、収入がいくら以下の水準だと貧困とみなすというような貧困指標(貧困ライン)が存在しない。そのため、憲法二五条に基づいて生存権を保障している生活保護法の定める基準(生活保護基準)が、国の最低ラインを画する最低生活費として機能している。つまり、生活保護基準は、生活保護受給者が毎月受け取る金額であると同時に、国全体の最低生活費でもある。したがって、日本における絶対的貧困とは、生活保護基準を下回った状態で生活することを指す。

 ところがすでに述べたように、日本政府は捕捉率を調査していないので、どれだけの人が最低生活費以下の貧困状態にあるか、公式な数字が存在していない。

101p

 ところが二〇〇七年一〇月一九日、厚生労働省はついに一般世帯の消費実態(生活扶助支出相当額)と生活保護世帯の生活保護基準を比較する詳細な分析を公表した(「生活扶助基準に関する検討会」第一回資料)。それによれば、所得の低い六〜八%の入たちは、生活保護世帯よりも貧しい暮らしをしていた。これは「平成一六年全国消費実態調査」の個票に基づいて、一件ごとの世帯収入を生活保護基準に当てはめ、高齢世帯についてはその持っている資産についても織り込むなど、相当な労力を割いた詳細・緻密な分析だった。「困難である」「意味がない」と言っていた政府に、実はその基礎情報も能力もあることが示された(この「検討会」にっいての詳細は第五章の4を参照)。

 しかしながら、その分析結果は、貧困層の概算や捕捉率の推計、低所得者対策の基礎情報など、貧困問題の解消に結びつく方向で活用されることはなく、「生活保護を受けていない貧乏な入たちがこれだけいるのだから」と、生活保護基準(最低生活費)切下げに向けた材料として「活用」された。

 貧困の規模・程度・実態を明らかにすることを拒み続けた末に出してきた資料が、貧困問題の公認のための材料になるどころか、最低生活費の切下げ、国民生活の「底下げ」のための材料に使われた。この事実は、二〇〇七年段階における、日本政府の貧困問題に対する姿勢を如実に物語るものとして、人々の記憶に刻まれていい。

 

 日本の社会保障の現状は、国民生活の「底下げ」の連鎖的な悪循環となっている。

 以下3点の問題点も考えてみたい。

○自助努力の過剰 162p

 ・・・多くの人たちが、本当にどうにもならなくなるまで頑張ってしまい、その結果、本人からアクセスがあったときには問題がこじれすぎていたという事態になっている場合が少なくない。それは、一般に想像されているのとは違い、蔓延しているのが「自助努力の欠如」ではなく、「自助努力の過剰」であることを示している。所持金100円、10円となる前にアクセスしていいと思える場所があれば、もう少し早めに相談に来られるし、サポートもしやすい。「相談したいが、そちらに行く交通費がない」というところまで頑張ってしまう人が多すぎる。

○漏給(ろうきゅう)濫給(らんきゅう) 30p

生活保護と言うと、すぐに「必要のない人が受けている」「不正受給者がいる」と言われることがあるが、生活保護の不正受給件数は2006年度で1万4669件である。必要のない人に支給されることを「濫給」と言い、本当に必要な人に行き渡らないことを「漏給」と言うが、1万4669件の濫鉛問題と600万人850万人の漏鉛問題と、どちらが問題の性質として深刻か、見極める必要があると思う。

○生活保護法違反 29p〜

 日本弁護士連合会の電話相談の結果によれば、自治体窓口で保護の申し出を拒否されたうち、66%が自治体の対応に生活保護法違反の可能性があった(日本弁護士連合会編 『検証日本の貧困と格差拡大――大丈夫?ニッポンのセーフティネット』日本評論社、2007年)。三人に二人 が違法に追い返されている可能性があるというこの指摘は、会計検査院が示した2004年度の「申請率(相談に訪れた人たちのうち、どれだけが申請に至っているか)」の全国平均値30.6%とほぼ合致する(「社会保障費支出の現状に関する会計検査の結果について」2006年10月)。申請に至らなかったケースの多くは、違法に追い返されている可能性がある。

 

 「すべり台社会」の貧困と「被災」による貧困は、同じ問題を抱えることが予想される。

posted by: 応援しよう東北!(雑華堂) 小嶋隆義 | 大災害 | 16:14 | comments(0) | - | - | - |
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